週末起業コラム

起業アイデアの出し方~どんな人にも見つかるネタ探しの方法

自分のリソース(資源)を明確にする

好きなことを仕事にするためには、自分が持っている知識や経験、スキルといったリソース(資源)を「どうしたらお金に変えることができるか?」を考えることです。それは最終的に「起業アイデア」を考えることにつながります。とはいえ、いきなり「起業アイデア」を思いつこうとしても難しいものです。

また、「起業アイデア」は、深刻に悩めば出て来るというものではありません。むしろ、ふとしたときに思いついたりするものなのです。そこで、皆さんには「起業アイデア」を思いつくための発想法をいくつか紹介したいと思います。

自分のリソースを明確にするために、以下の4つのテーマで棚卸しをしてみましょう。

①「好きなこと」を考えてみる
②「できること、得意なこと」を考えてみる
③「使えるもの」を考えてみる
④「世の中の時流」を考えてみる

まずは①。自分の好きなことを考えてみましょう。まずは自分の趣味を片っ端から書いて行きましょう。好きなことが思い浮かばないという人は、「何も準備をしなくても、2時間以上他人に話せることは何か?」、「今まで最もお金をかけてやってきたことは何か?」を考えてみましょう。2時間以上話せることは、とても興味がある証拠。知識も豊富で起業アイデアとしてはピッタリです。

また、最もお金をかけてきたことは、人生で最も関心の高いことでもあります。自分の日記や持ち物、過去のアルバムなどを調べてチェックしてみましょう。

次に②です。「できること」と「得意なこと」を考えずに書き出してみましょう。自分ではなかなか気がつかないことが多いのですが、自分にとって当たり前のようにできることであっても、できない人にとっては、それはとても大変なことであり、大きなアドバンテージとなります。「今まで自分はどんな仕事をしてきたか?」、「どんな資格を持っているのか?」、「誰から感謝されたことは何か?」といった項目について考えてみましょう。自分にとっては至極普通のことでも、他人からしてみれば、すごいことがあるかもしれません。まずは「できること」、「得意なこと」リストをつくってみることをお勧めします。

自分以外のリソースも忘れずに書き出す

次に③です。「使えるもの」とは「できること」の一部になります。自分の周りにあるビジネスで使えるものを考えていきます。家業や人脈、地縁などさまざまなものが考えられると思います。たとえば、週末起業家のたじまさんは、焼き芋の移動販売を行っています。たじまさんが本業で働いているときは、お父様が移動販売を行っているそうですが、お父様に手伝ってもらうというのもビジネスリソースのひとつです。また、焼き芋販売の芋の仕入れは、市場で行っているそうですが、実家で所有している芋の畑で芋栽培をすることにしたそうです。栽培に成功すれば、糖度の高い人気のある芋を低コストで手に入れることができます。畑ももちろんビジネスリソースとして考えることができます。

最後に④です。世の中で何が注目されているのか、ということを考えることも起業アイデアを出す上で必要な視点になります。世の中がどのような方向に進み、どういったニーズが生まれてくるのかを考えてみましょう。

たとえば、韓国フォトウェディング実現アドバイザーの田代達明さん。韓国のフォトウェディングとは、ウェディングフォトの前撮りのこと。しかし、それは日本とは比べ物にならないぐらいレベルが高いものなのです。プロのメイクアップアーティストによるメイク、映画やドラマで使われたセットでプロのカメラマンがアルバムのコンセプトに沿って撮影するもので、日本でも密かなブームがあるのです。こうしたブームを見越して週末起業をスタートした田代さんですが、そこには③で棚卸しした奥様の存在が大きいといいます。というのも、田代さんの奥様は韓国人であり、韓国のブライダル業界でヘアメイクや着付けのプロとして長年築いて来たキャリアがあったからです。こうしたリソースは非常に貴重です。

「組み合わせ」は発想の基本

それでも起業アイデアがなかなか思い浮かばないということであれば、2つの言葉を組み合わせて、起業アイデアを発想してみてはいかがでしょうか?

自分の棚卸しをしたときに、「好きなこと」、「できること、得意なこと」「使えるもの」「世の中の時流」からキーワードが出てくるはずです。このキーワードを2つの言葉の組み合わせで“しりとり”で考えてみるのです。たとえば、以下のような感じです。

サイクリング × バナナ
サイクリング × 納豆
サイクリング × うさぎ

それぞれの組み合わせのキーワードから「どんなビジネスが発想できるか?」 を考えてみます。たとえば、サイクリングとバナナを組み合わせたら、栄養が効率よく補給できるだけではなく、脳が活性化する組み合わせになるかもしれない。実は年収の高いビジネスマンは自転車とバナナでストレス解消をしているかもしれない、それをテーマにセミナーやコンサルタントのビジネスが展開できるかもしれないなどです。起業アイデアは意識することで初めて生まれるようになるものです。また、他人の事例をたくさん知ることも大切です。立場や扱っている商品が異なるものの、成功者のビジネスモデルを研究することで、どこか共通点を見つけられるかもしれません。

さっそく今日から、起業アイデアを発想する訓練をスタートしてみてはいかがでしょうか?