週末起業コラム

買い手から売り手の発想へ転換せよ!

(登場人物:◆ネタ泉湧夫隊長、◇二足ハジメ隊員)

◆◆◆ 今号のポイント ◆◆◆

起業するということは、今までとは異なる立ち位置に自分を置くことにほかなりません。立ち位置を変えて発想をしたら、あとはアイデアを実現するための行動を起こすことですね。

(前号までのあらすじ)

既存の商品やサービスについて、「自分ならこうする!」という思いがあれば、それをビジネスにすることができるとネタ泉隊長は説く。隊長はさらに、その場合、お客さんとしての豊富な経験を生かすことができるとよいとアドバイスをし、それが「立ち位置を変える」ことだと説明する。

買い手から売り手の発想へ転換せよ!


◆立ち位置を変えることで、見えるものが変わってくるし、発想の転換にもなる。

◇「買い手」から「売り手」に立ち位置を変えるとしたら、たとえばどんな風に物の見え方が変わってくるのでしょうか?

◆たとえば、何かおいしい食べ物を手に入れたとする。買い手の立場だとしたら、どのように発想するかのう?

◇とにもかくにも「おいしい!」でしょうか。それから、「もっと食べたい!」「どこで買えるのか?」とか、でしょうかね。

◆そうじゃな。では、売り手の立場だとしたら、どうじゃ?

◇「おいしい!」「食べたい!」が買い手だとしたら、売り手としえてゃ、「おいしい!」「売りたい!」「売らせて欲しい!」ということですね!

◆よしよし、そういうことじゃよ。さらに言えば、「利益率はどれくらいだろう?」とか「どんな競合商品があるのだろう?」といった発想も浮かぶかも知れんのう。

◇確かに。そういう発想で、いつも世の中の物事を眺めていけば、いろいろなビジネスアイデアが生まれそうですね!

◆そのとおりじゃよ。そのように考えることが習慣になれば、起業ネタがみつからんで悩むということもないじゃろう。

◇豊富な「お客さん経験」に基づく「自分ならこうする!」発想と併せれば、百人力ですね!

◆そういうことじゃ。しかしな、「自分ならこうする!」といったアイデアについては、他人も同じことを感じているケースがほとんどじゃぞ。

◇同じようなことは、誰でも考える、ということでしょうか?

◆それを何とか実現する「粘り」が必要なのじゃよ。アイデアを生むことより、それを具体化していくことの方が重要だということじゃな。

◇アイデアを持っているだけで、実行に移していない人って、たくさんいるんでしょうね。

◆そうじゃよ。まさに、やった者勝ちの世界じゃ。

◇なるほど・・。

◆それにな、誰もがそうした方がよいと思っていつつ、何らかの障害により、それが実現できていないこともある。

◇たとえば、どういうことでしょうか? ◆「自分ならこうする!」の最もわかりやすいアイデアは、「自分ならもっと安く売る!」ということじゃろう。それができれば苦労はないが、そうもいかんという事情がある。

◇なるほど。世の中、甘くはないですね。

◆しかしな、そこは知恵の絞りどころなのじゃよ。つまりじゃな・・ (次号につづく)