週末起業コラム

ビジネスが軌道に乗ったら「経営者」の仕事をせよ!

(登場人物:◆ネタ泉湧夫隊長、◇二足ハジメ隊員)

◆◆◆ 今号のポイント ◆◆◆

経営者のいない会社なんて、想像できませんね。ですが、「経営者」はいても、「経営」がなされていないケースは、よく見受けられます。起業するということは、経営をするということです。その仕事をしっかりとするためには、起業家はどうしてもビジネスオーナーになる必要があります。

(前号までのあらすじ)

ビジネスモデルを考える際は、ビジネスオーナーを目指すことが大切だと説くネタ泉隊長。特に週末起業の場合、時間の制約から自由になるために、その視点は不可欠だと話を進めていく。

ビジネスが軌道に乗ったら「経営者」の仕事をせよ!


◆ビジネスオーナー化を目指すのは、決して楽ちんをしようということではないのじゃ。起業家なら、何としてもビジネスオーナー化を実現しなければならない、切実な理由がある。

◇切実な理由? それは何でしょう?

◆世の中は、常に変化しているということじゃ。

◇はぁ・・。それで?

◆よいかハジメ隊員、世の中が変化するのなら、起業家も、それに対応しなければならんのじゃよ。

◇それはそうですね。ですけど、それとビジネスオーナーを目指すこととは、どのような関係があるのでしょうか?

◆会社組織というものを考えてみるとよい。どんな構造になっているか、知っておるか?

◇はい。社長がいて、部長・課長がいて、社員がいるって感じですかね?

◆うむ。経営の機能でごく単純に言えば、社長が戦略を担当し、部長・課長は戦術を担当し、社員が戦闘を担当する、といったことになるじゃろう。

◇なるほど。

◆では、週末起業の場合はどうなるかのう?

◇う~ん、一人で始めるとなると、社長も部長・課長も社員も、全部自分になりますね。それでは忙しすぎるので、ビジネスオーナーにならないといけないということですね。

◆「忙しい」の中身が重要じゃぞ。週末起業が軌道に乗り、日々の業務が忙しくなった場合、それに忙殺されてしまうのう。

◇ということは・・・

◆「社員」の仕事がほとんどとなり、「部長・課長」の仕事は少しだけ、「社長」の仕事は全然できなくなる。

◇うひゃ~、それじゃぁ社長がいない会社ということになってしまいますね!

◆うむ。実際、中小・零細企業でも、そのような会社は多いぞ。社長とは名ばかりで、肝心の「戦略」をきちんと考えることをしておらん。

◇そうすると、どうなってしまうんでしょう?

◆世の中の変化に乗り遅れていくことになる。

◇それはまずいですね!

◆事業を拡大していくための、新しい取り組みもできなくなるじゃろう。時間がなければ、人脈構築もままならん。社長、すなわち経営者が経営者の仕事をしないとなれば、事業の衰退は確実じゃ。

◇う~ん、やっぱりビジネスオーナーにならないといけませんね。また、ビジネスオーナーになっても、楽ちんとはいかないということも、よくわかりました!

(次号につづく)