週末起業コラム

経営者感覚は、週末起業のうちに養え!

(登場人物:◆ネタ泉湧夫隊長、◇二足ハジメ隊員)

◆◆◆ 今号のポイント ◆◆◆


個人事業主の開業後の廃業率については、諸説あるのですが、1年後で30~40%と考えられているようです。
要因はさまざまあるとは思いますが、根本的には「準備」あるいは「練習」の不足だと思われます。

(前号までのあらすじ)


週末起業家でもアルバイトを雇うことができると話すネタ泉隊長。
その際は、労働生産性の考え方を持ち、「経営者感覚」をもってビジネスに取り組むことが必要だと説く。

経営者感覚は、週末起業のうちに養え!


◆起業家なら、経営者感覚をきちんと持つのは当然のことじゃぞ。

◇経営者感覚、ですか・・。具体的には、どのようなことなのでしょうか?

◆それはじゃな、短期と長期の両面で、利益の追求と社会への貢献を常に考えていくような意識のことじゃよ。

◇はぁ? む、難しいです・・。

◆何じゃと? 利益の追求が難しいのかのう?

◇いや、そういうことじゃなくて、週末起業にしては、随分と大げさな話ではないかと・・。

◆週末起業であろうと、ビジネスはビジネスであり、それを運営するのは「経営」ということじゃ。規模は関係ないぞ。

◇わ、わかりました。少し気持ちが楽になりました。

◆そうか、よしよし。で、利益の追求とはどういうことか、わかっておるかのう?

◇はい、商品・サービスをどんどん売って、お金を稼ぐことですよね?

◆つまり、売上を増やすということか。それも必要なことじゃが、売上以上に費用が出てしまっては、いかんぞ。

◇確かに。では、なるべくお金をかけないで売上をどんどん増やしていくとういことですね!

◆短期的には、そうかも知れん。

◇ということは、長期的にはダメってことですか?

◆そうじゃな。労働生産性の考え方を思い出してみることじゃ。時には投資することも必要じゃぞ。つまり、かけるべきお金は、しっかりとかけなければいかん。

◇そこなんですよね、隊長。その判断が難しいんです。

◆前回は、アルバイトを雇う場合、払う給料と、アルバイトに働いてもらうおかげで得られる収益とのバランスについて話したぞ。

◇そうでした。それをきちんと計算しなければいけませんね。僕の場合、ついドンブリ勘定になってしまうんで・・。

◆そのあたりは、几帳面に収入や出費を記録・管理していくことが大切じゃ。そのデータを蓄積し、経験値を高めていくことで、自分がしようとしている投資が適切かどうか、判断の精度も高まっていく。

◇まずは「小遣い帳」をつけろ、ってことですかね?

◆サラリーマンなら、収入は一定じゃから、コントロールできるのは出費だけじゃ。それなら「小遣い帳」でよい。しかし、週末起業なら、収入もコントロールできる。

◇つまり、収入と出費のバランスを、常に考える必要があるということですね。

◆そうじゃ。週末起業という事業規模の小さいうちに、その意識・感覚をしっかりと育てておくことじゃ。それが希薄なまま独立なぞしたら、それこそ、大変なことになるぞ。実際、独立起業した者の多くは、3年もたずに廃業してしまう。

◇肝に銘じておきます!

(次号へつづく)

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