週末起業コラム

一冊出して終わりじゃない!本には賞味期限がある
樺木 宏(かばき ひろし)氏(その3)

「起業家登場!」現役起業家への突撃インタビュー


起業家として活躍する先輩達へインタビューを敢行!
彼(女)らのロールモデルから学びを深めてください。(〇聞き手 ●起業家)

前回のあらまし


熱意あふれる著者を応援したいという気持ちから、新人発掘に特化して商業出版をサポートする樺木さん。

本が売れれば、メルマガ読者増加や講演依頼など、ビジネスへの一定の好影響が必ずあるといいます。

樺木 宏氏(その3) 出版コンサルタント プレスコンサルティング代表


■印象に残った著者は?

◯コンサルタント業など専門家のビジネスを展開していく上で、最初から先生と認知されるのは大きいですよね。

樺木さんの手がけた著者の中で本をきっかけにブレイクをした方で印象に残っている方はいらっしゃいますか?

●ほとんどの方が印象に残っていますが、あえて例を挙げるとするならば、間川清さんという弁護士さんがいらっしゃいます。

この方はもう10冊ぐらい出版されていて、そのうちの一冊の本をきっかけにテレビ、ラジオに合計30回ぐらい出演されたんですね。

あと、最近では御井屋蒼大さんという今5冊目を書かれている方がおられますが、収益物件の見学会などを主宰する組織の会員が出版後に200名から1000名にまで増えてきています。

今度は、その会員さんをブランディングしたいということで、企画を3冊分ぐらい提案しています。

あとは、健康本を出版された接骨院経営の女性もいらっしゃいます。ご自身は6冊出版されているのですが、一般社団法人を作られて、お弟子さんの書籍を出したいと考えるようになりました。

要するに協会自体をブランディングしたいということで、他の同業他社と差別化をして、現在はハワイでの海外出店も決まり、協会が飛躍的に発展している状態です。

■一冊出して終わりじゃない!

◯今お話を聞いていると、多くの方が複数の書籍を出されている感じなのですが、出版は独立のときにツールとして使うのではなくて、出し続けることが大事なのですか?

●すごく大事ですね。本には賞味期限というものがありまして、本当のベストセラー、ロングセラーになれば別ですけれども、そうでない場合は半年で書店から消える本もあります。

出し続ける必要がありますし、重版率も2割台です。だからこそ、ベストセラーを出すために出版し続けるという考え方もありますし、ベストセラーを出しても次のヒットを出すという考え方も大事だと思います。

◯時代が急激に変化するので、タイムリーなだけの内容であれば1年ぐらいで書籍自体が劣化していきますからね。

●今、言われたように時代の流れが非常に早いんですね。

これは本だけではなくてビジネス全体がそうだと思うのですが、ワークシフトが必要で、専門的技能の連続的な習得、つまり、連続スペシャリストにならなければいけないと言われています。

ひとつのビジネスで成功しても、その成功したビジネスが注目されている期間が短くなっているので、その中で新しいポジションを取りにいくために、新しい本を出し続けるというワークスタイル、つまり習慣、仕組みを構築するという考えですかね。

そこで、自分の強みの新しい切り口を見つけるために本を出してブランディングをして、それを収益化して、陳腐化する前に次の新しい本を出して......と、一連のことを連続的にやっていくことが考えられます。

そのための手段としての商業出版というのは、かなり有効なものかなと思っています。

(次号へつづく)

※アンテレクトの「出版企画コンテスト」
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