週末起業コラム

「絶対に一年で返す!」強い決意で学費を工面
尾村麻由美(おむら・まゆみ)氏(その4)

「起業家登場!」現役起業家への突撃インタビュー


起業家として活躍する先輩達へインタビューを敢行!
彼(女)らのロールモデルから学びを深めてください。(〇聞き手 ●起業家)

前回のあらまし


シングルマザーとして、かつて仕事を掛け持ち体力の限界まで働いていた尾村さん。子どもの将来のためにと取っておいた蓄えを学費に充て、強い決意でコーチングスクールの門を叩きます。

講座で学んだことを実践すると、口数が少ないと思っていた娘さんが楽しそうにたくさん話すように変化し、コーチングの魅力をより深く知るようになっていきました。

尾村麻由美(おむら・まゆみ)氏(その4) コーチングラボCocoStyle代表


■実力が認められ、勤務先で公認コーチに!

◯お勤め先でもコーチングを活用されたと聞きました。

●はい。その当時、私はスポーツクラブでパートとして働いていました。クラブの中は、フロントエリア、ジムエリア、プールエリアと3つのエリアに分かれ、総勢100名のスタッフが働いていました。

それぞれのエリアの中だけで見れば、スタッフ間のコミュニケーションもチームワークも良かったのですが、エリア同士のコミュニケーションについては、伝えるべき情報が伝わっていないとか、全体での取り組みに温度差があるなど、「情報の共有」「クラブ全体の一体感」というところが課題でした。

◯なるほど、そこで尾村さんとコーチングの登場、というわけですね。

●私は、講座の中で学んだコーチングを、少しでも早く修得したい、自分のものにしたい、と思っていましたので、同僚達にコーチングセッションの練習相手になってもらいました。

各エリアのリーダーの方たちともセッションを行ったのですが、セッションを重ねる毎に課題解決のための様々なアイデアが出てきたり、改善のための取り組みが始まったりして、だんだんとクラブの中の風通しが良くなっていきました。

◯練習セッションが、実際に成果を生み始めたのですね。

●はい。恐らく、皆さん以前から「こうすればいい」というアイデアを持っていたと思うのですが、それを話す機会が無かったんだと思います。

そのアイデアをコーチングセッションの中で話すことにより、頭の中が整理され、さらなる気づきが引き出され、改善のための行動を起こすことができるようになりました。

その結果、クラブ全体のサービスの質が大きく向上しました。

その一連の変化を陰で見守ってくれていたクラブの所長から、「尾村さん、これからも時々スタッフの話を 聞いてやってくれないか」と言われ、クラブ内のセミナールームを提供してもらい、私は、所長公認の社内コーチとして活動するようになりました。

◯「徹子の部屋」ならぬ、「麻由美の部屋」ですね(笑)。

●ええ、「麻由美の部屋」と書かれた看板まで作っていいただきましたよ(笑)。

これらの経験を通じて「組織内にコーチがいれば、会社や社会が変わる」「世の中にもっとコーチを増やしたい」と思うようになり、コーチング講座の講師になることや、コーチングスクールの運営に携わることにも興味を持つようになりました。

(次号へつづく)

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